石垣島便り

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2015年 07月 28日

昔の写真から

ここ数日は、写真の整理をしている。
以前は、昆虫写真を撮るためCanon IOS 10 を使いマクロレンズ100mmにリングフラッシュを着けリバーサルフィルムで撮っていた。
その他にも28mm,300mm,などのレンズやフラッシュなども使っていた。
フィルム代や現像代がかさみ費用が大変だった。
ホタルの写真を撮り始めてから、カメラをCanon のデジタル一眼レフに変えた。
以前、使っていたレンズもフラッシュも同調せず、買い換えた。
しかし、フィールドで酷使したため二年で、内部ミラーにカビが生え露出が合わなくなった。
レンズにもカビが生えた。
写真には、随分お金をつかった。
今では、Canon の一番安い一眼レフカメラとオリンパスの水中でも使えるバカチョンカメラを使っている。
バカチョンなんて言ったら失礼で、値段も高いが性能も良い。
ところが、はじめのものはレンズの前に開閉幕があって、そこに砂がつまって2台取り替えた。
今のは、開閉幕が無いので海岸でも使える。
何といっても水中仕様なため湿気が内部機能に影響しない。
熱帯でスコールにあっても、熱帯雨林の湿気にも、海岸の潮風にも強い。
ただし、一眼レフとは違い、時にはピントが合わないことがある。
それでも、マクロ機能が着いていて便利ではある。

写真じゃなくてカメラの話になってしまったが、写真も管理がまずいとリバーサルフィルムはカビが生えるし、
デジタルはバックアップが不可欠になる。
また、整理がまずいと探せなくなる。
必要な時、探せなくて、必要で無い時「こんな所にあった」なんてことがよくある。
そして、悲劇なのはPCの故障で、バックアップ前の写真が喪失することだ。
これまでに何度もあった。
何もかも自分が悪いのである・・・が。

昨年も撮ったが、PCの故障で失った小さなモダマ莢の写真がリバーサルをデジタルに変換してCDに収めてあったものを見つけた。


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莢の長さは5cmぐらい。花序の中間辺りの花2個が受精したらしく成長している。
莢に栄養を使われ、莢より下の軸は枯れている。

ところが、この先、この莢がどうなったかの記録が無い。
ずっとお付き合いするのは至難の業である。
たぶん台風で、めちゃくちゃになったのではないだろうか。

古い写真だけが残っていた。



by modama | 2015-07-28 18:44 | Comments(2)
2015年 07月 20日

タイの山小屋で抱いた疑問

タイのチェンライ県Waing pa pao の山中で螺旋形をしたモダマ莢を見て「何かおかしい」と疑問を抱いた。
その疑問を心に留めながらラオス、カンボジアと旅を続け、インターナショナルバスのチケットなのにミニバスで国境を越え、
乗り継ぎして夜にプノンペンに着き、宿に荷を置き日本居酒屋で「ホッ」と息をつき、枝豆を食べた時、
「あっ、やっぱりおかしい」と再確認した事が、まとまりつつある。
頭の悪い私には、随分と時間がかかった。

ところで、みなさんが枝豆を食べる時、莢のどちら側から食べますか。
と言われても答えようがないから、枝豆の形を弓に例えましょう。
弦の側(A)、弓の側(B) とします。
正解は、指でつまんだ反対側から食べるというのが一般でしょうが、食べ易さからすると弓の方を持って、弦の方を口にあてて食べると
中のマメが出易いと思います。
弦の側は縫線が太く、二つに剥がれ易いからです。そして、マメはそちら側に着いています。
この弦(A) と弓(B)の長さを比べると直線の弦側より、湾曲した弓側の方が長いことが分かります。

螺旋形のモダマ莢を見て、直感的に「何かおかしい」と感じたのは、螺旋の外側(つまり、弓側) に モダマの種子(マメ) が着いていたからです。
つまりこうなります。枝豆は弦(縫線の短い)方にマメが着いている。螺旋形莢のモダマは弓(縫線が長い)方にマメが着いている。
ちなみに、現地で測ったところ92cm:44,5cm でした。
両側の縫線の長さがほぼ同じならば、莢はまっすぐな形になります。

最近、屋根の上で観察しているタシロマメの莢を見てみましょう。


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成長するにつけA 弦側の縫線より、B 弓側の縫線の方が長くなります。
ちなみに、「植物形態の辞典」ヴェルナー ラウ著によると、A 弦側が内縫線、B 弓側が外縫線というそうです。
そして、マメはA 内縫線側に着きます。写真でも小さなマメが上の方にできつつあるのが分かります。

ところが、螺旋形のモダマ莢の場合、A 内縫線の方がどんどん伸びたようなのです。


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モダマの場合、節果で枠が発達していますので、「植物形態の辞典」などでは解説されていませんが、マメが着いているA 側 (内縫線)が
長く成長しているようです。

マメ科植物の中には、螺旋形の莢を着ける植物があります。例えば日本に分布する植物ではアカハダノキなどです。
ただ、モダマの仲間では、E, spiralis が螺旋形莢を着けるとされていますが、これまで多くのモダマを観察してきた中には、E, rheedii の
中でも地域や個体によって螺旋形の莢を着けるものがあります。

モダマの分類は、つくづく難しいと思います。





by modama | 2015-07-20 17:24 | Comments(2)
2015年 07月 19日

タシロマメが小さな莢をつけた

屋根の上の観察は続いている。
今では、梯子も常備されいつでも登ることができる。
しかし、午前中か夜でないと屋根の上は暑くて耐えられない。
照り返しの陽射しで、すぐ焼き豚状態になる。

今はE,parvifolia の花以外にタシロマメとゴバンノアシが咲いている。
昨日はタシロマメの子房を写真に撮った。
少しの風でも被写体が動くので、三脚にセットしたカメラのファインダーを長い間覗いていなければならない。
すると、足下から熱が攻めあがって来る。
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タシロマメの花の子房も発達していないものが多くある。
なかには花序全部が不稔なものもある。
大嵩集落下の川平湾近くの自生地でも、莢の着かない年があるので、石垣島ではこれが通常なのだろう。
種子も外国産と思われる漂着種子より小型のものが多い。
海流散布のように長距離散布された個体は、行き着いた先の環境がもともとの環境とは大きく異なることがあるので、
適応していくには、長い時間も必要だし、結果として変異したり、適応しきれずに消滅したりするのだろう。
これらのことから多様性が生じる場合もある。

最近は、これらの事をDNAの解析で調べるのが流行っている。
それもそうだ、長い時間をかけて観察していたのでは、大学在学中に論文を仕上げることができない。
手っ取り早く結果がだせるのは魅力だろう。
でも、研究が偏らないかとちょっと心配もある。

自分の研究発表した植物の全体像を知らない人もいる。
他の人から譲り受けたサンプルの乾燥した葉っぱ一枚だけしか見たことが無く、立派な論文を書いたりする。
まあ、行ったことの無い星を詳細に論ずるのと同じことかな。
でも、ちょっと寂しい。

by modama | 2015-07-19 13:08 | Comments(0)
2015年 07月 18日

クマバチの飛翔

先日、バリ島在住の Iさんから素晴らしいイラスト・レターが届いた。
自宅の庭に作っている Sea Bean Botanical Garden のハスノミカズラに訪花するハチたちの便りだ。
クマバチ、コシブトハナバチ、ハキリバチなどの美しいイラストがふんだんに描かれている。

それを読んでいてクマバチやアオスジコシブトハナバチやハキリバチのことを思い出した。
我が家でも沢山のエピソードがある。

ズングリムックリした体形のクマバチは、以前、航空力学的に飛翔力を説明できなかったらしいが、
自然の生き物は人の「科学」を凌いでいる。
飛べないどころか、クマバチの飛翔ほど「すごい !!」と目を見張らせるものはない。
石垣島では、ちょうどセンダンの花の咲く頃だから、3月のことだと記憶する。
明け方の自宅庭の空をUFのように飛翔する「物体・・・?」を目撃した。
もの凄いスピードで通過しては、しばらくすると別の方向からまた、通過する。
正体を見届けようと工房の屋根に登って、口をあけながらしばらく上空を眺めていた。
早朝から、さぞかし無様な姿だったろうと想像する。
正体はクマバチであることが分かった。
それにしてもそのスピードたるやもの凄い。

朝の一時だけの行動であるが、時期からして春のデモンストレーションだと思う。

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写真は、秋に咲くフヨウの花に訪花した姿。
あの小さな羽根で太っちょの体を猛スピードで飛ばすのだからスゴイ。

ハキリバチは、とても苦い(いや、甘いなのかも知れない)体験がある。
普段、着るものにこだわりの無い私であるが米空軍の革ジャンを持っていて、風の強い冬の一時だけ着ることがあった。
その年は、冬が終わっても壁に掛けたままでおいたら、春になって部屋の入り口からハキリバチが出入りしているのに気づき、
ハチの行き先を目で追うと革ジャンだった。
「あんな所で何しているのだろう」と吊るしてある革ジャンを開いてみるとビックリ!!
裏地が合わさって、その間に木の葉と蜜と花粉がべっとり溜め込まれていた。
イッチョラの革ジャンでハチに巣を作られてしまった。



by modama | 2015-07-18 06:06 | Comments(2)
2015年 07月 07日

晴れ 時々 曇り そして雨

石垣島はまだ風は強くないが、天気がめまぐるしく変わる。
やはり、接近中の台風の影響が上空ではあるようだ。
晴れ間に工房の屋根の上に登ってE,phaseoloides の花を観察した。
こちらも空咲きのようで雌蕊が見られない。
花粉は出ているし、強い香りも放っている。
アブの仲間やイシガキシロテンハナムグリが訪花していた。
このハナムグリ、6月上旬に成虫が発生して、しばらくは発生地周辺の開けた場所の地上1mぐらいの高さを飛び回る。
そして、後から出現するメスと交尾すると発生地周辺から分散して、あまり見られなくなる。
今回のように樹上の花などに集まるのだろう。

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樹上の花は普段詳しく観察する機会がない。
そこで、昆虫採集などでは長竿のネットで花をスイーピングしたりする。
「採れる」ことで、居ることを確認する。
しかし、静かに生態を観察しようとするとツリータワーやウォークウエイを樹冠近くに設置して観察しなければならない。
そんな大掛かりな設備は、たいそうなお金がかかる。
その点、我が家では屋根に登ればよい。

訪花する昆虫だけでなく、花も観察したがどれも雌蕊が見当たらない。

そこで、昨年7月にボルネオから帰ってから撮った花の写真を探した。
2014年7月30日に撮った花の写真が見つかった。
それには赤い子房が写っている。

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我が家のヒメモダマE,phaseoloides は、ほぼ一年中花を着けている。
しかし、子房が発達する時期としない時期があるようだ。
そして、昨年の7月30日と今年の7月7日では異なるということは単に「時期」ではないのだろうか。
もう少し待ってから見てみるか・・・それにしても・・・台風は・・・。




by modama | 2015-07-07 21:18 | Comments(2)
2015年 07月 06日

深夜、気象図を眺めて・・・

南シナ海と南太平洋に台風10号、9号、11号が並んで北上の気配を示している。
まるで石垣島はハイエナに包囲されているようで怖い。
じわじわ近づいて来る。この「待つ」間は、幾度体験しても嫌なものだ。

数日前までの石垣島は、毎日強い夏至南風が吹いていた。それが、三日前からビタリと止んだ。
今、部屋の外では、コノハズクの鳴き声しか聞こえず、大気は息を呑むように静まりかえっている。

すぐ下(南)にある台風10号は勢力が弱いもののスピードが遅く、9号の訪れを待っているかのようだ。
どちらかというと、この9号が発達しながら接近しそうで注意が必要。

屋根の上で花を咲かせているEntada parvifolia は、今年も空咲きのようで花に雌蕊が見られない。
もう少しじっくり観察をしたいのに、困ったものだ。
フィールドワークをしている者には、こんな焦燥感が常に付きまとう。

「風の下の国」ならば良いのに・・・


by modama | 2015-07-06 01:19 | Comments(0)