2007年 05月 19日
今日、庭のイヌマキの木に葛゛がからんで覆っていたので、ツルの根元を切った。 すると、そばのフクギから一羽の鳥がとびたった。 見上げた瞬間、コノハズクだと分った。 こんな所で巣箱を見張っていたのだ。 これ以上驚かさないようにそっとその場をしりぞいた。 今から、二十年以上も前、県の鳥獣保護員をしていた時、山で梢に止まる一羽のコノハズクを 見つけた。 しばらくたって、帰るときにも同じ枝に止まっているので、ちょといぶかしく思い近づいてみると コノハズクは飛び立った。 しかし、10メートルほど先の下草に落ちた。 その不器用な羽ばたきから傷をおっていることが分る。 拾いあげてみると、片方の羽が骨折していた。 家に持って帰り、介抱することにした。 その夜、寝床についてから、ふっとコノハズクが梢から飛び立った時のイメージが頭の中に浮かんだ。 近くの梢からもう一羽の鳥の陰が飛び立ったような気がする。 でも、さだかではない。 飛び立つ時のシーンが、幾度も頭の中で繰り返し思い描かれた。 その夜はあまり眠れなかった。 翌朝、起きてからコノハズクを入れておいたダンボール箱をみると冷たくなった遺体が横たわっていた。 また、梢から飛び立つ時のシーンが頭の中を駆け巡った。 「あの時、別の陰が飛び立ったのではないか」 もし、そうだとすれば別の一羽が傷ついた一羽を見守っていたことになる。 すると、わたしはとんでもない事をしてしまったのだ。 「例え、今日、死んでしまう身であってもそのままにしておくべきだった」 ながらく後悔の念が消えなかった。 若かった頃の思い出がよぎる。 写真は昨年、撮影したもの。 (この頃からカメラの調子がおかしくなっていた)
by modama
| 2007-05-19 00:50
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